水害対策メモ

水害で役立ちそうな文献などの情報を載せていきます。日田中心に情報を載せます。

ウェザーニュース 九州豪雨特設サイト

朝倉市、東峰村、日田市、中津市に災害救助法適用へ
→岡本正先生のFB投稿より、「災害救助法の適用により、条件はありますが、住宅の応急修理制度や「自然災害債務整理ガイドライン」など使える制度が増えます。」とのこと。

トヨタ「通れた道マップ」
→トヨタのカーナビから得たビックデータによる、被災地で車が実際に車が通行できた道路情報

「水害にあったときに」~浸水被害からの生活再建の手引き~
→チラシ版は、ウェブサイトからダウンロードできます。法的手続を含めた災害後の処理方法について記載されています。

道路交通情報

JR九州 運行情報

以下は、大分県のサイトより。
水害にあった家屋で作業する人が知っておきたいカビ(真菌)から自分を守る5つのポイント
水害時の衛生対策と消毒方法

日田市役所フェイスブックページ

日田社協・ボランティア
日田市災害ボランティアセンターFBページ

朝倉市ウェブサイト

水位情報
川の水位情報(日田)
川の水位情報(玖珠)
川の水位情報(九重)
川の水位情報(朝倉)
川の水位情報(うきは)
川の水位(東峰村)

ハザードマップ
日田市内水ハザードマップ
日田市災害ハザードマップ

国土地理院「6月30日からの梅雨前線に伴う大雨及び平成29年台風第3号に関する情報」
→UAV(ドローン)を用いて撮影した動画。

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安否確認
Googleパーソンファインダー

金融機関や保険会社など 大雨被害で支援策

金融機関(融資や返済の延期などに関する相談の特別窓口)
日本政策金融公庫
商工中金

保険会社(保険料の支払い期限を猶予)
三井住友海上
東京海上日動
損保ジャパン日本興亜
生命保険協会

マイクロレンディングサービスと貸金関連法規2~返還約束と貸金業規制法上の「貸金業」について

今回は、前回の続きというか、貸金業規制法における「貸金業」と、消費貸借の関係、特に返還約束について述べたいと思います。

1.貸金業法における「貸付け」と「貸金業者」

貸金業法における、「貸付け」と民法でいう金銭消費貸借とでは、定義にずれがあります。

貸金業規制法における「貸付け」は、「金銭の貸付け又は金銭の貸借の媒介(手形の割引、売渡担保その他これらに類する方法によつてする金銭の交付又は当該方法によつてする金銭の授受の媒介を含む」の総称であり、これを業として行うものが、同法上の「貸金業者」です(貸金業規制法2条1項)。

2.貸金業法と金銭消費貸借の関係

これらの定義のうち、純然たる金銭消費貸借は、「金銭の貸付け」だけです。

これに対して、「金銭の貸借の媒介」、「(手形の割引、売渡担保その他これらに類する方法によつてする金銭の交付又は当該方法によつてする金銭の授受の媒介」は、金銭消費貸借契約ではありません。

これらのうち、「(手形の割引、売渡担保その他これらに類する方法によつてする金銭の交付又は当該方法によつてする金銭の授受の媒介」を貸金業法上、「貸付け」と取り扱うこととしたのは、これらが、法的性格は異なるものの、経済的に貸付けと同様の機能を有することが理由とされています。※1

3.「返還約束」を伴わない「貸付け」

ここで問題となるのは、売渡担保が「貸付け」に含まれていることです。

売渡担保は、買戻しや再売買予約が就いた債権譲渡であって、債権担保の一種ですが、その機能は、譲渡担保と非常に似ています。

買戻しも再売買の予約も、担保として利用される場合、売買契約を成立させたうえで、売買代金と利息相当額を支払えば、一度売買により移転した所有権を売主に戻すものですが、買い戻しは、先になされた売買契約の解除することにより、再売買の予約は、既存の売買契約を有効としながら、予約を完結し、新たな売買契約を締結するものです。

譲渡担保も、これらと非常によく似た概念ですが、消費貸借関係が存続するかどうかにより区別されます。※2 ※3 ※4

すなわち、売買だけが残り、消費貸借契約関係が存続しないものが、売渡担保です。

なお、譲渡担保と売渡担保の概念は、相対化しており、例えば、再売買が予定されている売買契約の形式をとっていて、目的物の所有権移転が明示で合意されていても、具体的事情から、債権を担保するという目的を達成するのに 必要な範囲内において目的物の所有権を移転する旨が合意されたにすぎないというべきとし、譲渡担保契約と解釈した例などがあります。※5

3.譲渡担保・売渡担保と「貸金業」が該当性

譲渡担保は、担保のために目的物の所有権を債権者に譲渡するもので、担保に供されたとしても、債権は直ちに消滅しません。

そこで、譲渡担保と解釈できる場合には、そもそも貸金債権が存在することになるため、前者の「貸付け」に当たります。

これに対して、買い戻し、又は再売買の予約に当たる場合、貸金債権は存在せず、売買代金債権が存在することになりますが、仮にそうだとしても、これらは売渡担保であるため、後者の「貸付け」に当たることになります。※6 ※7

また、貸金業規制法の適用を受けるに、講学上の売渡担保そのものである必要はありません。

上記の貸金業規制法2条1項の定義では、「手形の割引、売渡担保『その他これらに類する方法』によつてする」と規定されているからです。そのため、本来は、これらそのものである必要もないです。

もっとも、ここで類する方法といえるかどうかには、解釈が入ることになります。

5.まとめ

今後、マイクロレンディングをサービスとして目指す方は増えていくのかもしれませんが、少なくとも、上記のような規制をクリアできるような仕組みを構築することが出来なければ、貸金業法による規制を免れることはできず、登録なしにビジネスをすることは厳しいと言わざるを得ないでしょう。

そこでは、小手先の法律・条文の操作ではなく、真に利用者のためのサービスを構築する真摯な姿勢と努力が必要と思われます。

また、仮に、マイクロレンディングが今後、国民にとって真に必要なサービスであると考えられたとしても、そこでは、従来からある禁圧すべきヤミ金との純然たる違いをどこに求めるかを考えなければなりませんし、マイクロレンディングサービスがヤミ金化しないためにはどうすればよいかを検討しなければなりません。

それらは、本来、適切な法規制のあり方の中で考えるべきことであって、単にビジネス上の必要から、登録を免れればよいというような考えで進めてよい話ではないと思われます。

※1 上柳敏郎+大森泰人編著「逐条解説貸金業法」52頁、財団法人大倉財務協会編「新訂実例門等式貸金業法のすべて」23頁

※2 我妻栄「新訂担保物権法」593頁では、「…『売渡』という形容詞は債権と関連のないーその限りでは真に売買を手段とするーものだけを用いて、これを「売渡担保」…と呼び、債権と関連のあるー消費貸借を締結し、その債権を担保するために担保物を移転するーものは「譲渡担保」…と主張されるようになった…。その提案は正しい」としています。

※3 機能としては、差額の精算義務があるか否か、期間到来により受戻権が当然消滅するか、目的物が不可抗力で滅失した場合に、代金の返済を請求できるかが違うとされています。

※5 最一小判平成18年7月20日判決

※6 但し、後者の場合には、金銭消費貸借自体はないことになるため、出資法や利息制限法の適用がなくなると思われます。取扱いの違いは、貸金業法と金銭消費貸借の「貸付け」の範囲の違いによります。

※7 なお、先にあげた事例の場合、売買があり、代金と手数料を支払えば、解約して物を取り戻すことができるという立て付けであるため、買戻しか再売買の予約かと考えれば、買戻しに近いと思われます(売買契約が解約により解消するため)。

なお、ネット上で読める参考となる文献として、以下があります。

近藤雄大「買戻特約付売買の法的性質と譲渡担保」(福島大学行政社会学会・行政社会論集)URL

富田仁「買戻と譲渡担保に関する一考察(一)~(二・完)」(亜細亜法学43巻1号、2号)URL(1) URL(2)

東京弁護士会「 『クレジットカードのショッピング枠の現金化』に関する意見書」https://www.toben.or.jp/message/ikensyo/pdf/20110207_2.pdf

→ショッピング枠の現金化について、貸金業法2条1項を引き、「現在、行われている現金化取引は、必ずしも、金銭消費貸借契約の締結によるものではないが、その実質は、本来はショッピング(物品購入)のために利用すべきクレジットカードのショッピング枠を、キャッシング(金銭借入)目的のために利用するというものであり、物品購入は仮装されているものに過ぎないとも考えられることに着目すれば、このような現金化取引は、貸金業法及び出資法上の「貸付け」に当たり、その規制の対象となると解することも、十分に可能であると考えられる。」としている。

本文とは直接関係ないが、「媒介」に関しては以下の文献があります。

日本貸金業協会「貸金業法における『金銭の貸借の媒介』について」
http://www.nbfa.jp/20160915.pdf